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ディープ・パープル

ディープ・パープル数日前、買い物に出掛けた時に、ふと目に留まったディープ・パープルのコンサートのチラシ。暫くその場で固まってしまいました!
ディープ・パープルは、僕が中学の頃にハマッテいたバンドの1つ。実際には、僕が中学の頃には既に解散してしまった後(1984年に再結成)だったんですけど、云わば、僕の音楽の原点のような存在です(*^^*)
キーボードのジョン・ロードが、元々はクラシックのピアニストを目指していたと言うところに、当時の僕は共感を覚えたんです。今でこそオペラ歌手なんていう職業に一応落ち着いていますけど(笑)、あの頃は、クラシックに限らずフォークやロック、大抵の音楽は好きでした。そんな時にBBCの企画でジョン・ロードが作曲したロイヤル・フィルとのコンチェルト "Concerto for Group and Orchestra" を聴いて、とても感動したのを今でもよく憶えています(Youtubeで視聴可能)。言ってみればクラシックとハード・ロックなんて、音楽的には両極端ですよね。それがまるで違和感なく溶け合っていて、そこにはジャンルを越えた別世界、真の意味での音楽があった。あの曲があったからパープルの他の曲も好きになったし、他の歌手、バンドも同じ様に聴けた。そして、それまで以上にクラシックも好きになれたと自負しています。

現在のメンバーにジョン・ロードとリッチー・ブラックモアがいないので、見に行こうかどうしようか物凄く悩みました。もし、オペラ座のリハーサルが被っちゃったら...とも思ったし。でも、最近は万が一の場合に払い戻しが出来る保険って言うのがあるんですね。これに勇気付けられました。
ジョン・ロードがいないのは残念だけど、黄金期のメンバーが3人もいるなんて凄いですよ。何てったって、イアン・ギランの声を生で聴けるんだもんね!
今日の夕方、家を予定より少し早目に出て、コンサートのリハーサルに行く前に、事前にネットで予約しておいたチケットを受け取って来ました(^^)V

「ドン・ジョヴァンニ」~初日

今日の「ラ・プロヴァンス」紙今年、第62回を迎えるエクサン・プロヴァンス音楽祭は、既にコンサート、リサイタルが6月中旬から行われていますが、今夜からいよいよ国際オペラ・フェスティヴァル "Festival International d'Art Lyrique" が始まり、今月21日迄ほぼ連夜オペラが上演されます。
初日を飾るのは、音楽祭が始まった翌年の1949年にレナート・カッペッキがタイトル・ロールを歌い初公演を行って以来、これ迄20回近く公演されているモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」です。今回はルイ・ラングレー指揮、ドゥミトリ・チェルニアコフ演出よるプロダクションです。
写真は「ラ・プロヴァンス」紙のエクス版第1面で、公共料金の値上げに続いて、その下に「ドン・ジョヴァンニ」の初日を告げる記事へと続いています。
また、今週はこのエクサン・プロヴァンス音楽祭とも縁が深いメゾ・ソプラノのテレサ・ベルガンサが、音楽祭友の会(?)の招待でお客様として滞在中だとか。ここでツェルリーナも歌った彼女が、賛否両論の分かれるであろうかなり際どいチェルニアコフの“現代版”「ドン・ジョヴァンニ」をどう受け止めるのか興味がありますね。
尚、7月5日の公演は、"ARTE Live Web"によってインターネットでライブ中継されます。

「ロード・オブ・ザ・リング」

今月17~20日に4回に亘って、映画『ロード・オブ・ザ・リング~旅の仲間』のフィルム・コンサートがリヨンのオーディトリウムで行われます。
巨大スクリーンで映画を上映、サウンドトラックは生で!という催しで、ルードヴィヒ・ヴィッキ指揮、リヨン国立管弦楽団、リヨン合唱団、児童合唱は聖ジャン教会聖歌隊、ソプラノのソロはケイトリン・ラスクという面々。僕はオペラ座のリハーサルは昼間のシフトで夜が空いているので、コーラス・パートを手伝うことになりました。
昔、まだ日本にいた頃は映画音楽のレコーディングに参加した事もありますが、こういう企画は初めてなのでとても興味があります。映像は待っていてくれませんから、曲のテンポは常に正確さが求められますよね。しかも、歌っている言語と言うのは、オックスフォード大学の言語学教授でもあった原作者トールキンが生み出した "Elvish language" (仏語では "langue elfiques" と言います)という妖精たちの間で話される言語、つまり「架空の言語」!発音は英語に近いんですけどちょっとややこしいです(^^;

写真は、ネットで見つけたルツェルンでのコンサートの際に撮られたものですが、こんな感じで舞台上にオーケストラと合唱が乗り、その上に巨大スクリーンが掛けられるという位置関係なんでしょう。リヨンのスクリーンは幅17メートル、高さ7メートルになるらしいです。

ロード・オブ・ザ・リング

前売り券発売開始

オペラ座前昨日、8日(火)からリヨン国立歌劇場の来シーズンの前売券発売が開始されました。
写真は、昨日の朝10時ちょっと前のオペラ座前。朝早くから一体何だろうと思いながら携帯で撮ったものですが、皆さん、チケット・カウンターが10時に開くのを待っていたんですね~♪
因みに、来シーズンの主なオペラは以下の通りです。

  • ガーシュイン:「ポギーとベス」
  • ストラヴィンスキー:「夜啼き鶯」
  • ロッシーニ:「オテロ」(演奏会形式)
  • ラフマニノフ:「モンナ・ヴァンナ」/「アレコ」(演奏会形式)
  • プーランク:「ティレジアスの乳房」
  • マスネ:「ウェルテル」
  • モーツァルト:「コシ・ファン・トゥッテ」
  • モーツァルト:「フィガロの結婚」
  • モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」
  • ヴェルディ:「ルイザ・ミラー」
  • ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」

Addio a Giulietta...

Addio a Giulietta...今日は往年の大メゾ・ソプラノ、ジュリエッタ・シミオナートの100歳の誕生日の筈でしたが、それを目前に控えた丁度1週間前、5月5日の明け方、ローマの自宅で亡くなりました。
写真は伊紙コリエーレ・デルラ・セーラの記事(ミラノ・スカラ座のサイトに掲載された訃報はこちら → "Addio a Giulietta Simionato")。
ジュリエッタ・シミオナートは、マリア・カラスやレナータ・テバルディと共にイタリア・オペラの黄金時代を築き上げたことでも知られる偉大なメゾ・ゾプラノ歌手。1928年にオペラ・デビュー後、1935年にフィレンツェ音楽祭、翌1936年にミラノ・スカラ座デビュー。1939年には正式にミラノ・スカラ座と契約を結び、その後、引退する1966年まで長年に亘って主役級の役を数多く歌いました。また、その間もエジンバラ音楽祭、メトロポリタン歌劇場、コヴェント・ガーデン王立歌劇場、ウィーン国立歌劇場、シカゴ・リリク・オペラ等の世界の一流歌劇場に招かれました。
日本にはNHKの招聘したイタリア歌劇団の一員として1956~1963年に来日し、「アイーダ」のアムネリス、「フィガロの結婚」のケルビーノ、「カルメン」のタイトル・ロール、「カヴァレリア・ルスティカーナ」のサントゥッツァ、「イル・トロヴァトーレ」のアズチェーナ、「セビリアの理髪師」のロジーナを歌い、日本のオペラ・ファンにも深い感銘を与えました。僕はいずれも録画、録音でしか知りませんが、とりわけサントゥッツァはとても印象に残っています。僕の中では、あのサントゥッツァを越える歌唱・演技に未だ巡り会っていません。

今日リヨン・オペラ座は、今週末に公演するリムスキー・コルサコフの「モーツァルトとサリエリ」のオケ合わせでした。この作品についてはまた改めて書きますが、曲の終盤にモーツァルトの「レクイエム」第1曲目冒頭の部分が出てきます。「レクイエム」は日本語に訳すと「鎮魂歌」。通常は亡くなった誰かの為に書かれる事が多いですよね。例えば、ドニゼッティはベッリーニの為、ヴェルディはマンツォーニの為にと言う風に。ところが、モーツァルトの場合は、何者か名前も名乗らなかったような人物から依頼を受け、しかも、作曲途中で亡くなってしまいました。一体誰の為のレクイエムだったのか...。

主よ、彼らに永遠の安息を与え給え...

日本だったら今日は初七日。ほんの一節でしたが、今日はジュリエッタ・シミオナートのことを思いながら歌いました。

チャイコフスキー生誕170年

今日はチャイコフスキーの誕生日だそうで、そんな日にリヨン・オペラ座では「エフゲニー・オネーギン」の公演とは、なんとも目出度いではないですか!
ところで、そもそも今回のリヨン・オペラ座の「フェスティヴァル・プーシキン」は、2010年フランスにおけるロシア年に際して両国で開催されているイヴェントの1つなのです。クラシック音楽ではこれまで他に、パリのシャゼリゼ劇場でロシア・バレエの公演があったり、サル・プレイエルではサント・ペテルスブルクのマリインスキー劇場管のコンサートがありました。また、パリ・オペラ座バレエ団やコメディー・フランセーズのロシア公演や、バロック音楽で有名なレザール・フロリサンによるモスクワ、サンクト・ペテルスブルク公演等もありました。

France Russie 2010

リヨン・オペラ座におけるロシア年は、フェスティヴァルが始まってから1週間が経ちましたが、今夜の「エフゲニー・オネーギン」の公演はまだ2回目。日数の経過の割にはまだまだ始まったばかりなんですね。通常の公演ペースから考えると不思議です。
今日の午後は、ホームページに略歴と共に掲載するとかいう写真をカメラマンに撮ってもらう為にオペラ座に行って来ましたが、撮り終わった写真をモニターで見せてもらったら、昨夜の疲れが残っている所為か随分寝惚けた感じに写ってました。あれで本当に良かったのかな...(笑)。
さて、そろそろ出掛けなくては!!

After Life

After Life"After Life" は今ヨーロッパで最も熱い視線を送られている作曲家の一人、オランダ出身のミシェル・ファン・デル・アー Michel van der Aa による舞台作品で、台本は是枝裕和監督の「ワンダフルライフ」(1998年)が元になっているそうです。
ファン・デル・アーは録音技師、映画監督としてもその才能が高く評価されており、2006年6月にアムステルダムで世界初演されたこの作品に於いても国際的な賞賛を得たそうです。
リヨン・オペラ座で今日から全3回公演、勿論、フランス初演です。

※写真はオペラ座のサイトから拝借してきました。

歌劇「グリエルモ・ラトクリフ」

『グリエルモ・ラトクリフ』「グリエルモ・ラトクリフ」は全4幕からなるマスカーニのオペラで、台本はハイネの悲劇「ウィリアム・ラトクリフ」が原作です。
今日、マスカーニと言えば「カヴァレリア・ルスティカーナ」がとても有名ですが、1888年当時、ローマの楽譜出版社ソンツォーニョ社の歌劇コンクールに「グリエルモ・ラトクリフ」で応募しようとしたところ、一幕物でなければならないと言うコンクールの要件を満たさなかった事から応募を断念。結果として、コンクールの為に新たに書き上げた「カヴァレリア・ルスティカーナ」で応募したところ圧倒的な支持を得て優勝、驚異的な成功を収めるに至りました。しかし、この「カヴァレリア・ルスティカーナ」の成功ゆえに他の作品が脚光を浴びる機会があまりないのも確か。それに加えて、「グリエルモ・ラトクリフ」のタイトル・ロールはドラマチック・テノールを必要とし、今日では上演が非常に困難な作品の1つなんです。因みに、「カヴァレリア・ルスティカーナ」の後、「友人フリッツ」(1891年)、「ランツァウ」(1892年)と相次いで発表後、手直しを加えて1895年2月ミラノ・スカラ座でやっと初演を迎えた「グリエルモ・ラトクリフ」でタイトル・ロールを歌ったジョヴァンニ・バッティスタ・デ・ネグリは、オテロやタンホイザーを最も得意としたテノールでした。

このCDは1963年7月ローマでのライヴ録音です。元々はイタリアのレーベルFonit Cetraから発売された3枚組みのLPだったようですが、その後、数度に亘って複数レーベルによりCD化されています。写真のCDは2003年に発売されたリブレット無しの廉価版。でも、リブレットはネットでも入手可能なので特に問題はないですけどね。
そして、実はここからが本題!タイトル・ロールを歌っているのは僕のイタリア時代の師でもある、ピエール・ミランダ・フェッラーロです。
師はオテロ、ラダメス(アイーダ)、アルヴァーロ(運命の力)、エンツォ(ジョコンダ)、マンリーコ(トロヴァトーレ)、サンソン等を得意とし、特にオテロは300回以上歌ったと言う正真正銘のドラマチック・テノールなんですよ。ある時、その師に不躾にも「一番難しかった役は何ですか?」と質問した時に返ってきた答えが、この「グリエルモ・ラトクリフ」でした。この役は劇的表現を要求される事は言うまでもなく、これでもかと言うほど高音が出てくるし、野太い低音も必要な本当に大変な役なんですよ。でも、師の歌は素晴らしい。スケールが違います。第2幕終盤の10分にも及ぶアリアはカッコ良過ぎて思わず涙が出てしまいました。今は亡き師の歌声をいつまでも聴ける事に感謝してやみません。

序ですが、ロバート・デ・ニーロ主演、マーティン・スコルセーゼ監督の「レイジング・ブル」(1980年)の中で、第3幕の間奏曲が使われています。

「マノン・レスコー」

Manon Lescautリヨン・オペラ座の今シーズン第3作目、プッチーニの歌劇「マノン・レスコー」の初日がストの影響で予定より1日遅れで22日(金)に開けましたが、今日はその2回目の公演でした。
『マノン・レスコー』はフランス18世紀のベネディクト会修道院の大修道院長であり作家のアベ・プレヴォー Abbé Prévost の全7巻からなる『ある貴族の回想と冒険』 "Mémoires et Aventures d'un homme de qualité qui s'est retiré du monde" の最終巻である『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』(1731年) "Histoire du chevalier Des Grieux et de Manon Lescaut" が原作です。また、「男達を破滅させる女」 "Femme fatale" を描いた最初の文学作品と言われています。
この小説を基にオペラ化されたものとしては、マスネの「マノン」(1884年初演)、そしてこのプッチーニの「マノン・レスコー」(1893年初演)が有名ですが、マスネ作が主にヒロインの性格に焦点を合わせて書かれているのに対し、プッチーニ作の方は原作の主要場面を取り上げて物語性を重視して書かれています。この作品は、プッチーニの3作目のオペラにして初の出世作です。
僕は始めマノンが修道院へ入らなければならないのは貧困の所為なのだろうと思っていたんですけど、その理由が彼女の「享楽的な性格」の所為だと知ると、ちょっぴりビビりました。だって、原作では17歳のデ・グリューが初めて彼女に出会った時、彼が「私より年下で両親の命令で修道女になるためにアミアンに来た」と言う箇所があるんです。つまり、10代半ばの少女ですよ(プッチーニ作では、兄レスコーがジェロンテに彼女が18歳と教える箇所が出てきます)。
こんな年端もいかない男女が主人公の物語ですけど、当然のことながらオペラで歌うのは立派な体格と声のオジサンとオバサンなわけで、ある意味では詐欺ですよね(笑)。でも、その辺はオペラが虚構の世界のであると言う事で、目をつぶるしかないのかも知れません。それよりも純粋にプッチーニの音楽に酔いしれるのが一番かと...(^^)

Manon Lescaut左は初演の際に作られた記念の絵葉書のコピーです。上の絵葉書同様、我が家にもあります!
マスネ作では割愛され、プッチーニ作の第4幕に加えられた「植民地ルイジアナ篇」でのエピソードの場面ですね。
尚、プッチーニ作ではマノンが息絶えたところで終わっていますが、原作でデ・グリューは、この数ヵ月後、探しに来た友人ティベルジュと共に故国フランスに帰ります。尤も、原作では「作者がデ・グリューから聞いた話」と言う事になっているので、生きてフランスに帰らなければ話が成り立ちませんけどね。

『メリー・ウィドウ』 - DVD

La Veuve Joyeuse2006年12月にリヨンのオペラ座で公演があった、レハールの喜歌劇「メリー・ウィドウ」のDVDがリリースされました。僕が"ムッシュー・フジタ"に扮したあのプロダクションです(笑)。
買うべきなのか、それとも誰からか借りて済ませてしまうか、取り敢えず、自分がどう言う風に映っているのか気になります...(^^;

"I Dreamed A Dream"

Well done!

1つだけ残念なのは、日本盤CDにしか収録されてない「翼をください」。悔しいからYouTubeで聴きましたよ~(^^)

I Dreamed A Dream

耳たこ 2!

最近、娘がアヴリル・ラヴィーンの『When You're Gone』を気に入って何度も聴いています。読んでいた本の中に彼女の事が出てきたので、どんな曲を歌っているのか検索したら先ず最初に出てきたのが、彼女の3枚目のアルバム『The Best Damn Thing』(2007年6月発売)にも入っているこの曲だったらしいです。
と言う訳で、またしても耳たこなんですけど、歌詞の意味が分かった上でちゃんと聴くと、これが結構泣けてきちゃうからタマリマセン(;_: 以下、歌詞の和訳からの抜粋です。

私はいつも自分のための時間が欲しかった。
泣いている時、あなたに居て欲しいなんて考えた事もなかった。
でも、ひとりでいると、数日がまるで何年にも感じる。
あなたが寝ていたベッドは、あなたの側だけ綺麗なまま。

あなたが去って行った時、私はあなたの歩数を数えてた。
今、私がどれだけあなたを必要としてるか分かる?

あなたがいなくなって、
私の心の欠片は、あなたを求めてる。
あなたがいなくなって、
それを知った時、どんな顔をしてたかも分からない。
あなたがいなくなって、
聞きたくてたまらない言葉を思い出して、1日を過ごしてる。
そう、それでいい。

私は、あなたがいなくて寂しい...
...

When You're Gone
※ご存知でない方の為に YouTube のリンクを張りました。写真をクリックすると別窓で開きます。

哀悼痛惜

指揮者の若杉弘氏が亡くなられた事を知り、今日は朝からちょっと落ち込んでいます。
氏と初めて仕事でご一緒させて頂いたのは、僕がまだ藝大の学生だった頃。藝大声楽科の学生による合唱と都響との共演で、マーラーの交響曲第8番「千人」のコンサートでした。その後、シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」を日本リッヒャルト・シュトラウス協会の例会で。
良き時代のヨーロッパの劇場で育てられた、正に実力派と呼ぶに相応しい氏の繊細でかつ緻密な音楽作りには学ぶべき事が多く、いつも惹かれていました。また、僕達のような駆け出しの若手にも分け隔てなく、いつも真摯な態度で接していださっていました。あの泉岳寺のN響練習場でのリハーサルが、今でも昨日の事の様に思い出されます。心よりご冥福をお祈りします。合掌。

カルロ・フランチ

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Carlo Franciカルロ・フランチはオペラの黄金期を支えた偉大な指揮者の1人です。ミラノ・スカラ座、ローマ歌劇場を始め、ヴェネツィア・フェニーチェ座、ウィーン国立歌劇場、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場等に於ける数多くの功績は、今更僕が言うまでもないと思います。
だから今シーズンのプログラム中、シャブリエの歌劇「いやいやながらの王様」に彼の名前を見た時は、はっきり言って我が目を疑いました。個人的には4年前の公演の際、レコーディングまでしながらCD化されなかった中途半端な出来に不満を感じていた上、再演と言う事で特に新しい発見がある訳でもなく、他に興味をそそられる要因もなかったので、彼の存在はとても大きかったのです。また、彼ほどの指揮者が、公演まで数週間足らずの稽古しかないのによく承諾したものだと驚きましたが、そこには再演だから全員熟知してるだろうと言う、彼なりの出演者に対する信頼や敬意の表れもあっての事だったのではないかと思います。
僕が彼と初めて仕事をしたのは丁度20年前。今回は稽古が始まって間もない初めの頃、挨拶に伺い昔共演した時の話で打ち解けましたが、僕にとっては時と場所を越えて再会出来た喜びもまた一入でした。
いざ稽古が始まってみると、彼の作り出す音楽は期待通りのものでした。オーケストラの楽員達の評判も良く、テンポの緩急、音の強弱、要所要所のニュアンス、また、歌とのバランスに至るまで実に良い響きで、これが4年前と同じ曲なのかと驚いたほどです。しかし、そんなオーケストラに引き換え、舞台上では演出の過度な動きも手伝って、彼の要求に応えられない、テンポについて来れない等、すぐには解決出来ない問題がありました。

そんな状況が続いた所為か、一昨日H.P.が行われた夜、僕は彼がG.P.にいないと言う夢を見てしまいました。昼間は「はかなき人生」の稽古があったのでそんな事も一旦は忘れていたのですが、夕方オペラ座に着いて劇場側の決断を知った時は愕然としました。こんな夢がまさか現実の事になろうとは、何とも嫌なものです。彼の要求する音楽は、リヨンのオペラ座では決して万人に受け入れられるものではなかった様です。レベルが違うと言ってしまえばそれまでですけど、勿論、オペラは総合芸術である事は確かですけど、「先ず音楽有りき」と言う常識は、ここでは受け入れられなかったのでしょう。
オペラ座のサイトには健康上の理由で降板を余儀なくされたと言う旨の説明がありますが、一昨日までの状況を知る限り、それ以外の理由もあった事は否めません。昨夜のG.P.からアシスタントが代わりに指揮をする事になりましたが、もはやマエストロが頑固なまでにこだわって作ろうとした音楽とはまるで別なものでした。

残念ながら僕の彼に関する資料は手元になく全部日本に置いてあるので、上の写真はネット検索して見つけてきた物ですが、僕のよく知っている彼もこの頃に近いです。もう80歳を越えるご高齢ですが、音楽に対する信念は衰えません。
最後まで自分の音楽を貫き通そうとして去らざるを得なくなったマエストロに、僕は心から敬意を表します。

「賭博者」TV生中継?

ル・モンド紙のテレビ欄WEB版一旦は中止と思ったテレビ収録ですが、今日のル・モンド紙WEB版のテレビ欄を見たら、今夜20時半から「Le Joueur」(仏語で「賭博者」)と書いてあったのでちょっと驚いています(写真をクリックで拡大表示します)。しかも放送局は音楽専門チャンネルの "Mezzo" です。念の為、他の新聞やテレビガイド等も見てみたんですけど、やっぱり同じ事が書いてありました。
公演が始まるのが20時ですから放送は30分遅れですが、放送終了時間から逆算すると、幕間の休憩時間(30分)を見越しての時間差の放送開始。つまり、休憩後の第3幕からは生中継と言う事じゃないですか!?
ところがです。Mezzo のサイトでは今夜は「戦争と平和」になっています。何れもプロコフィエフのオペラですけど、一体どっちが最新の情報なんでしょう???

※23時57分:追記
つい今しがた帰宅したところですが、やっぱりテレビの中継はありませんでした。いくらなんでもカメリハもなしでぶっつけ本番はないだろうと思ったんですけどね(笑)。でも何はともあれ、無事に全公演が終わってホッとしました(^^)

「パリの生活」 - DVD

現在、4~5本の仕事のリハーサルが同時進行中で少々疲労気味です。今日なんかは、午前中はコンサートのG.P.がオペラ座近くの教会であり、午後は「アンナ・ボレーナ」のオケ合わせがあったので、昼食をゆっくり食べている時間すらありませんでした。それにしてもここ数日リヨンは随分冷え込んで日中でも10℃位しかありませんが、今朝の教会はチョ~~寒かったです(@@;

明日は1日休暇で、日曜日はコンサートの本番です。また丁度この日は、娘のピアノの発表会もあるのですが、残念ながら今回は聴きに行けません。

La Vie Parisienneところで、去年の12月にリヨンのオペラ座で公演されたオッフェンバックの喜歌劇「パリの生活」のDVDが今月3日にリリースされました。
写真は、先日Fnacに行った時に見つけて、携帯電話のカメラで撮ったものです。

バレエ『ロメオとジュリエット』

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バレエ開演前今夜は、オペラ座へプロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」を観に行きました。
この演目は、リヨン・オペラ座バレエの代表的な演目の1つであり、公演のDVDも発売されている有名な演出&振り付けなので、コンテンポラリーが余り得意ではない僕も一応見ておこうと思いました。でも、どちらかと言ったら、バレエを習っている娘の為に出掛けたようなものですけどね(笑)。
写真は、開演前に写したものですが、鉄幕が何とも無機質な感じを醸し出しています。

結論から言うと、カットが多過ぎてストーリーを知っている人じゃないと何故こうなったのか分からないだろうと思う箇所が多々ありました。本来は2時間半の作品ですからね。それをたったの1時間半に縮めてしまったんですから、辻褄を合わせるのも容易ではないでしょう(有名なスカラ座バージョンも多少カットされていますが、そちらは約2時間です)。しかも、その繋げ方にしても、折角のオケ伴奏なのに、無音又は機械的な効果音で繋げてられている箇所が多くてとても残念に思いました。振り付けやダンサーの動きに重点を置いて見る分には、これでも良いんでしょうけど、個人的にはこの作品の元々の時代設定が16世紀のヴェローナである事を考えると、この演出ではやっぱり悲しくなります...(;_:
でも何はともあれ、娘は満足した様子だったのが一番の収穫です。そして、プロコフィエフの音楽は美しかったです(^^)

アルゲリッチ&海老

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M.Argerich & A.Ebi昨夜は、「マルタ・アルゲリッチ&海老彰子ピアノ・デュオ・リサイタル」に行って来ました。
前売りが始まった直後の6月にチケットを購入したのですが、チケットセンターと主催者側との間の連絡が上手く行っておらず、3席連番で買った筈だったにもかかわらず、実際には僕だけが2階中央席に...。でも、運指も良く見れたので平土間の真ん中だった妻と娘よりはマシだったかもしれません(^^)V

アルゲリッチは今迄にも何度か生で聴けるチャンスがあったのですが、実は今回が初めてでした。去年はオペラ座でもコンサートがありましたが、気が付いた時には既に完売。また、2年前にバーデン・バーデンで「ローエングリン」に出演した同時期にコンサートがあったのでチケットを購入しましたが、あの時は身体が不調だった所為もあって折角の機会を逸してしまったのです。
海老彰子さんはご存知の方も多いと思いますが、長年フランスと日本で演奏活動をしている方です。でも、実際の演奏を聴くのはやはり今回が初めてでした。実は、お姉さんの裕子さんは、僕がまだ日本にいた頃、何度か伴奏をして頂いていました(^^;

昨夜のリサイタルは、謂わば天才と秀才の競演とでも言ったら良いでしょうか。まるでタイプの違う二人のピアニストが、どう言う音楽を作り出すのか楽しみにしていました。演奏プログラムは次の通りです。

  • モーツァルト:二台ピアノの為のソナタ ニ長調 K448 (375a)
  • ラフマニノフ:二台ピアノの為の組曲第2番 Op.17
  • - 休憩 -
  • ミヨー:二台ピアノの為の組曲「スカラムーシュ」
  • ラヴェル:ピアノ四手連弾「マ・メール・ロワ」
  • ラヴェル:二台ピアノの為の舞踏詩「ラ・ヴァルス」

因みに、モーツァルトのソナタは連ドラ「のだめカンタービレ」第1話の中で、のだめと千秋が弾いていたあの曲です(笑)。

二人共素晴らしいピアニストですが、生まれ育った環境も違えば、習った先生、流派もまるで違うわけで、当然と言えば当然なんですけど、フレージングやペダリングは勿論、テンポの感じ方、メロディーと伴奏の掛け合い、また、同じピアノ(二人で交互に第1、第2ピアノを弾いたので)を弾いても奏でられる音色の違い等々、こんなにもタイプが違うものかと、とても興味深い演奏でした。
それに何より手の大きさが段違いでしたね。アルゲリッチは録音を随分聴きましたけど、手が余程大きいんだろうと分かる演奏。それが生で見てらやっぱり大きいと言うのが分かり、妙な感動を覚えました。

耳たこ!

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Vox Angeli今、娘達の間で流行っているらしいです。"Vox Angeli" (ラテン語で「天使の声」の意)と言う11~14歳のグループで、普段はフランス国内のあちこちの少年少女合唱団に所属してるようですね。
写真のCD自体は今年2月にリリースされたものですが、コンサート活動やテレビ出演等、凄い人気みたいですね。ただ、男の子達はもう少ししたら変声期だから、このメンバーのままでは続けられないと思うのですが、その辺のところはどうなんでしょう...。

兎に角、うちの娘も暇さえあればCDを聴いているので、もうすっかり耳たこになってしまいましたが、昨日の日曜日は、おまけに楽譜まで作らされてしまいました(@@;

YouTube でもうちの娘が好きな曲をお聴きになれます。興味がお有りの方はどうぞ(^^;

Vox Angeli:

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